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2007年12月31日
2007年のご愛顧ありがとうございました。
2007年もいろいろありました。
一番大きなニュースは、プロデュースした「新聞ブログ」が、工業デザイン最高の賞である「グッドデザイン賞」を受賞したことでした。
そして、この一年、このブログを読んでくださった読者の皆様、誠にありがとうございました。


投稿者 matsuno : 16:36
2007年12月24日
ささやかなイブ

研究室の大掃除とVTRのチェック。
ついでに、ゼミ生が買ってきたケーキで乾杯!!
こういう時に、ケーキを買ってくるというセンスは、さすがS城出身の女子学生らしいところ。
ケーキを食べながらチェックした「夢」(監督:柴犬)というVTRは、澄み切った青い空、浅川沿いの人間模様、なかなかよい出来でした。
オンエアーは2月の予定です。
投稿者 matsuno : 20:37
2007年12月22日
「手持ち」多用の時代?
「ちりとてちん」第12週は、また1つの盛り上がりでした。。
脚本も、演出も、そして手持ちを連発するカメラワークが、実によかった。
ステディカムを使っているカットも多数ありましたなあ。
物語の展開も、伏線を張りまくり。さらには、2つの物語展開を同時進行させるあたりが、演出のうまさでしょうか。
幼くして親を失った草々は落語家の草若に拾われる。しかし、草若には実の息子の小草若がいた。ことあるごとにけんかする草々と小草若。あるとき、小草若は人をどつくのだが、それを草々が「自分が殴った」と嘘を言って小草若をかばうのである。しかし、殴った相手がわるすぎ。結局、師匠の草若は事態を収拾するために、草々を破門にしてしまうのである。
その後、再び戻ってくるシーンがあるのだが、たった15分1回の展開が、それはそれは涙なくしては見れません。カメラワークも、音楽のタイミングも、実によく計算してあります。詳細は述べません、というより、述べると面白くないので、いつか再放送の時にでも見てください。
若狭の役(貫地谷しほり)も、映画「スィングガール」の時よりも、実に味のある演技を披露してますなあ。これほど、演技力があるとは思わなかった。驚いた。
このドラマは、やっぱり大阪局にしかできないですね。兄弟弟子の掛け合いは、やはり関西のノリでないと無理です。
しかし、「三脚でフィックス」という基本を見事に打ちくだき、「手持ち」を多用するカメラワークは、やはり登場人物の心を描くうえでは極めて効果的です。
投稿者 matsuno : 22:40
2007年12月14日
まだ紅葉・・・
多摩キャンパスも、すっかり寒くなったが、昼間はまだなんとか楽しめる。

都心の紅葉は今ひとつだが、さすが多摩だけに、紅葉は学内でもきれい。

でも、なんだか寒々としているなあ。これが大学のPRになるのかならないのかは、見る人の心境によるでしょう。なるだけ、前向きに見てほしいね。前向き、前向き・・・。
投稿者 matsuno : 21:00
2007年12月05日
「恋空」とケータイ
映画「恋空」をぼろくそに批評したが、メディア論的に見れば、いくつか発見があった。
1、ケータイなくして「恋空」なし。
まあ、そもそもケータイ小説だから、ケータイが中心にあるのだが、ここまでケータイが高校生のコミュニケーションの中核をなしているのかと驚いた。ケータイがきっかけで出会いがあり、ケータイで連絡を取り合い、最後の別れもケータイの「テレビ電話」だった。
とくに、ヒロがガンで、病状が急変する場面。ミカが写真のプリントをもって病院にもどる途中に、ヒロの病状が急変して危篤に陥る。ミカが走りながらテレビ電話でヒロと最後のやりとりをする場面が出てくる。こういうのって、まさにケータイの進化があって成り立つシーンである。FOMAあってのシーンだった。
2、ケータイが作り出す社会性に乏しいバーチャル・メディア世界に住んでいる高校生。
私が違和感をもったのは、集団強姦という一級犯罪が起きて首謀者もわかっているのに警察に通報しないこと。親もまったく行動しないこと。これはある意味、社会性とはまったく無縁の世界の中に住んでいる人間の発想でしかない。妊娠しているのに、突き飛ばされ流産する。でも被害者はなんら抗議することがない。本来なら刑事、民事ともに問える事件である。しかし、そういう社会的行動にでない。両親もまったく行動しない。
この物語が、「実話に基づいた」と言っている割には非常識な部分が多くて、これは社会的な常識を欠いた人の創作に思える。「法の上に眠るものは救われず」という言葉もしらないことだろう。
ヒロとミカのやっていることも、きわめてオツムの悪い高校生のやることで、自己中心的である。「激流に飲み込まれた」という表現を使えばきれいだが、社会性があるとは到底言えない。
学校という現実社会とは隔絶された窒息しそうな世界に住んでいる高校生にとっては、こういう社会性のない主人公が織り成す社会性の無い世界の物語が、逆に真実性をもって迫ってくるのかもしれない。だから、ガキの物語なのだ。社会人であれば、大変なことになるだろう。
3、ケータイは保護者、家の概念を崩壊させている。
固定電話時代には、彼女の家に電話するのに、誰もが緊張した。親父でも出ようものなら、大変だからである。1対1がコミュニケーションするなんてことは不可能だった。しかし、ケータイの出現で、それが可能になり、別に相手の親父など関係なく電話することができるようになった。これは便利だが、社会性やコミュニケーション能力は壊滅的打撃を被っているに違いない。
ガキは、固定電話によって成長していたのに、ガキはケータイによって成長が停止してしまったのかもしれない。
無防備なまま、出会い系サイトに入り込み、そのままだまされたケースは後を絶たない。罠をかけるほうはきわめて問題だが、罠にかかるほうも問題である。
そして、ケータイに対するリテラシー教育をしないケータイ会社、教育現場、ケータイサイト運営者も問題である。これだけケータイは非社会的空間を生み出しているのに、なんら教育がされてないことは恐るべきことである。
「恋空」という映画のヒットは、ケータイが作り出した非現実的、社会性欠如のバーチャル・メディアワールドに、若者たちが取り込まれてしまっている現実を浮き彫りにしているのではないだろうか。
投稿者 matsuno : 22:21
2007年12月02日
「恋空」という気絶もんの○○
携帯Webサイト魔法のiらんどに連載され、書籍化され、さらに映画化された。
TBSが制作に関係しているので、見に行くことに。とても、おやじが見に行くような映画ではない。プレビューか試写会で見ればよかったものの、機会を逸していた。私がそれでも行ったのは、ある意味、携帯小説が映画化されるとどうなるかに興味があったから。
http://koizora-movie.jp/index.html
しかし、結果は、あまりにも、がっくり。
軽すぎるし、過激なものを詰め込みすぎだし、断片的だし、演出がぼろぼろだし・・・。つまり、「電車の中で携帯で見るなら刺激的で感動するかもしれないが、映画では感動できない」ということだ。
これは、携帯、小説、映画という3つの媒体がもたらす情緒の伝達の違いかもしれないと思ってしまった。
しかし、そもそも、この「実話にもとづく」というのが、どーもうさん臭く思ってしまうのだ。清純な女子高生が1年生の時に、「恋愛、元彼女の依頼による集団強姦、学校内でのH、妊娠、流産、別離」を経験し、さらに「別の大学生との恋愛、元彼のガン、そして、よりを戻し、死別」を経験するのである。
視聴率狙い、ヒット狙いのキャッチイベントを次々と並べたてたとしか思いようがないのである。
「実話にもとづく」なら、その証拠を明らかにしてはどうでしょうか?
大体、ガンや白血病などを物語の展開に使用するワンパターンには、「またか!」とあきれると同時に、本当にそういう病気になったひとの身になってみてほしいと苛立ちさえ感じた。
携帯なら、こうした過激でバラバラのものを、せつな的に読めるのかもしれない。それに、学校に閉じ込められている中高生なら、こういう物語にひきつけられるのかもしれない。気持ちはわかるような気がする。
しかし、社会人からすれば、頭スカスカのガキ、不良少年少女の子どもの物語にすぎないような気がする。一見すれば、そうだ。
ただ、この物語がヒットした根幹には、頭スカスカのガキが織り成すお馬鹿な内容の中に、「純粋なもの」を皆が感じるからかもしれない。つまり、どーしようもない物語の展開なのだが、「純愛」が見え隠れするからだろう。
でも、私は、この映画「恋空」を見ることを、お勧めしない。目の肥えた方々、メディアリテラシーの高い方々なら、きっと「金返せー!」ということになるから。
原作、脚本、演出、プロデュースのどれも、B級。この映画を見て泣けた人は、作り手の罠に簡単に落ちた「おめでたい方々」でしょう。こういう作品に、新垣結衣を投入したとは悲しい。新垣結衣は、視聴率、ヒット狙いのPの犠牲になった特攻隊みたいなものだと感じた。よく事務所が許したものだ。
この映画の制作にはTBSが関係しているが、なんだかTBSの凋落ぶりを象徴するような作品だと感じた。話題のもの、視聴率狙いの過激なものオンパレード、旬なタレント、安易なオキマリのパターン、を追いかけているとは嘆かわしい。
重厚なドラマや映画を作っていたTBSの復活を強く願う。
最後に、この映画で1人だけ味を出していたのが、2番目の彼氏になる関西弁の大学生。この人物は、小出恵介。「パッチギ」「リンダ・リンダ・リンダ」で好演していたので覚えていた。この役者は、きっと息が長い。ちなみに新垣結衣は、沖縄出身だから許す。
・・・・「恋空」について、こういう厳しいことを書いた自分は、もう若くないねー。自分が高校生だったら、正直言って、感動してたかもね。すこしばかり、そう思う。
投稿者 matsuno : 21:18