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2006年10月09日

役所の隠蔽体質がある以上、ジャーナリストの仕事は終わらない

NNNドキュメント 
飛鳥美人の涙 高松塚壁画 劣化の深層
読売テレビ ディレクター 波止荘子

この作品は、あの世紀の発見といわれた「高松塚古墳の壁画」が、実はカビだらけになり、そして、ランプの転倒事故で壁画が損傷していたこと、さらに、それらを文化庁が隠蔽していた事実を取り上げたドキュメンタリーである。

まず驚いたのは、明日香村は1980年制定の明日香村特別措置法によって、屋根瓦からビニールハウスの色まで規制され、スーパーもホテルもないということだ。それほど、飛鳥時代の遺跡が散在し、村全体が文化財保護のために生きているような所である。

「高松塚壁画」は歴史的発見と言われた。新聞が一面でカラー刷りで壁画を紹介していたことは、当時まだ中学生だった私もしっかりと覚えている。

お役所は「隠すことが仕事」と言われるぐらい、基本的に隠蔽体質がある。
しかし、今回の壁画のカビと転倒事故による損傷について隠していたことは、情報公開や説明責任の原則からして、まったくお話にならない。特にひどいのは、文化庁の幹部全員が、責任のがれのために、もっともらしい言い訳をして、「大したことない」「不幸中の幸い」などという論法にすり替えてしまっていた点である。

ある幹部などは、「高松塚は、たくさんある文化財のうちの1つ」であるという言い訳をしたらしい。そういう態度であれば、文化庁には任せられないということになる。

政府が管理し、税金を使った公務である以上、ミスは躊躇せずに発表し、情報公開して、その時点で最良の策をとるべきである。

役所に、責任逃れの論法で隠すことにしてしまう体質がある以上、ジャーナリストの仕事は終わりがないということだろう。

考古学は「高松塚壁画」以降、一世を風靡しつづけた感があるが、このところ、ひどい事件が続いているような気がするのは、私だけであろうか・・・。

読売テレビには、今後とも考古学ネタを深く掘り下げて報道してもらいたいものである。

投稿者 matsuno : 2006年10月09日 21:07