2008年11月22日

カウンセリング心理学事典に執筆

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米国留学時代から追ってきている生命倫理と心理学のトピックスについて、執筆しました。
医療カウンセリングの章の「臓器移植」です(pp.437-439)。『カウンセリング心理学事典』誠信書房。

移植される臓器は、ある意味でメディアです。
モースの「贈与論」と関係するドナーとレシピエントの問題、そして、臓器が移植された患者が感じる自己同一性の危機、さらには抗がん剤や放射線治療にともなう臨死体験類似のもの、NHBD(non-heart-beating donor)のような人工的な心臓死と臓器摘出の問題などに言及しています。

臓器移植は「命の贈り物」と言われます。単純な部品の入れ替えとは違うように感じるのが人間です。心臓によって生かされるという感覚よりも、移植された心臓のために自分の肉体が存在していると感じることもあると報告されています。

臓器というメディアがもたらす深遠な世界について、カウンセリング心理学の視点から少しだけ論じております。。